2013年3月31日日曜日

Oculus Rift で、ゲームの未来が見えた!?

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 今週はサンフランシスコで開催されていた GDC に参加していました。ありがたいことに、ここ数年はずっと参加できているため経験もつまれ、昼はセッションをいろいろと受けながら夜は現地でいろんな人達と交流したりと、そこそこ慣れたカンジで過ごせたのですが、いつもとちがうとんでない衝撃をEXPOブースで受けました。(EXPO ブースというは、GDCの参加者向けにゲーム開発用のツールやハードウェアを展示している場所です)

 その名も、 Oculus Rift ! 分類するなら、ヘッドマウントディスプレイという事になるのですが、これまでのそれらの製品と違うのは、その圧倒的な視野の広さと、頭の動きへの追従性のよさ、あと加えて言うなら軽さもでしょうか。(詳しくはリンク先をみてください)
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 この Oculus VR、少し前から話題になっていた様なんですがスルーしてしまっていました。なのにどうして知る事ができたのかというと、このGDCの参加中、いろんな参加者からその圧倒的な体験報告が漏れ伝えてきたのです。しかも Oculus Rift を開発してる会社のスポンサードセッションはすべて満員御礼。こんなことはコレまでにまず見たことがありません。これはもう実際に体験するしかないということで、EXPO会場に向かってみたのです。が、そこにあったのはめちゃくちゃ長い行列!?なんと2時間待ちですよ!!しかし、すでに最終日だったし、今日を逃すと体験できるのはずっと先になってしまうと思ったので泣く泣く1つセッションを諦めて行列に並び、実際に体験しました。

 体験結果を一言で言うなら「世界が変わる!」です。マジです。Oculus Rift を装着したその先には眼前にゲーム世界が広がっていて、本当にそこに自分が存在しているかのように感じることができます。コンピューターゲームの目的の一つがプレイヤーに疑似体験を提供する事だとすると、こんなに強力な周辺機器はないでしょう。モニター越しに見ていたゲーム画面とは全く物の体験で、それは本物の視界に限りなく近いものなのです。そして上下左右に首をふるとしっかりその方向の景色が見えます。実際に最初のチュートリアルでは「左をむいて、右を向いて、後ろを振り向いて」という手順が案内されるんですが、ほんとうにその方向が見えることにまず驚き、そして当たり前のようにそれを受け入れることができてしまいました。言い方を変えると、これは首を動かすということが、ゲーム内の視界の移動のインターフェイスになっているということなんですが、そのインターフェイスが実に直感的でプレイヤーに自然に受け入れられているんだと言えると思います。視界の広さの例として、IMAXシアターに言ったことがある人は、あれくらいの広い視界でゲームが出来ると思ってもらえれば近いかもしれません。

 自分がプレイしている様子を録画してもらったので YouTube にあげてみました。首をふる際に後ろのモニターに表示されている画像が一緒に動くことが確認できると思います。

 体験後の感想を書くとすると、この Oculus Rift が開くゲームの未来の可能性はとんでもないものがあると思っていて、さらに据え置き型のゲームの未来はここにしかないと思ってしまうほどです。最近はモバイル機におされがちの据え置き型のゲーム機ですがモバイル機でタッチスクリーンを活用したゲームが新しいゲームの可能性を広げた様に、据え置き型ゲームはこの Oculus Rift を活用することで新しい未来が開けるとおもうのです。今年の末に発売予定の PS4 には、この Oculus Rift を標準周辺機器としてラインナップするべき!っていうか標準装備だろ!?という意見が多くの体験者からも聞こえるくらいでした。それだけの可能性をひめたデバイスですので、可能な限り、はやく、多くのゲーム開発者に体験して欲しいと思います!多分、スティーブ・ジョブズが、パロアルト研究所でGUIやマウスを始めてみた時くらいの衝撃があると思います。

 ただ、Oculus Rift にも弱点のようなものがあるとすると、操作が従来のスティックやボタンを使うコントローラとは親和性があまり良くありません。なぜなら、手元が見えないからです。そうなってくるとボタンの場所を確認しなくていいジェクちゃーによる入力などがよい親和性を持っていると思われるので、Oculus VR とは昨今、いろいろと発表されている直接体の動きを認識できるデバイスが相性バッチリだと思えますね。たとえば、この MYO とかと組み合わせられたら最高ですね ↓


 そうそう、最後になりましたがこれだけスゴイスゴイといっている Oculus Rift ですが、「でもお高いんでしょ?」という質問がでるとおもいますが、安いんです!!現在、Oculus VR のサイトから開発用のバージョン(Unreal, Unity のプラグイン&ネイティブSDK付き)で、なんと $300 なのです!!!これが量産されたらもっと安くなると予想するなら、安すぎるといっても過言でもありません。(自分も早速、開発用に2台、オーダーしました)

 それにしても、こんな新しくてスゴイデバイスが発表される時代に生きていることが幸せでなりません!!それくらい楽しみで仕方ないデバイスなのです (^^)

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