2007年2月9日金曜日

トロの質感への挑戦

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先日のGAME Watch の記事「ロストプラネットグラフィクス講座」にはすごくシビれました。スゴイスゴイという噂は聞いていたのですが、あそこまで頑張って実現されていたとは、本当に感心しました。スゴイです。まだ、読んでいないという人はゼヒ、読んでみてください。



ところで、ウチの会社では、あそこまで大規模な開発は出来ないのですが、それでも「まいにちいっしょ」では、次世代機である PS3 の性能を引き出してやろうと、気合いを入れてこだわっている部分があります。どこかというと、それは「トロ」の質感なんです。まさに、ウチならではですネ



ウチの会社では、プレス用のCG素材など非リアルタイムのCG制作の際には、3DMAX の「スカイライト」というレンダラを使用して画像を作成しています。この「スカイライト」はレンダリングも凄く時間がかかるのですが、凄くイイ質感をトロ達に出してくれるので、それでも採用していました。



で、今回、PS3 でトロを表現するにあたって、次世代機なんだしリアルタイムでスカイライトの様な表現ができないかという話しがでてしまい、この無謀とも思える課題にウチのプログラマが取り組んだのです。その際に取りれられたのが、「アンビエント隠蔽(遮蔽ともいう。英語表記は Ambient Occlusion)」というアルゴリズムです。



詳しく書くと長くなるので、簡単に書きますが、アンビエント隠蔽というアルゴリズムは、物体に当たる光が同じ空間にある物体同士で、どのくらい遮られるかという情報を計算し、影を演出する手法です。このアルゴリズムを使用すると、とても柔らかい影を物体につけることができるんですね。だたし、その代わり、計算量は膨大になってしまうという欠点があります。実際、3DMAX のスカイライトも似たような処理をおこなっており、レンダリングに時間がかかってしまう一因でもあります。ただ、一応、アンビエント隠蔽をリアルタイムに実現しているプログラムも、すでにありまして、どうやっているかというと、膨大な計算を事前にすませておくことによって実現しているというわけです。このやり方なら、普通のパソコンで十分、実現できるレベルです。



しかし、その「事前に計算する」という手法が使えるのは、「物体が動かない・変形しない」という前提条件が必須なのです。動いたり、変形したりすると光の遮られ方がかわってしまいますから、事前に計算していた値がつかえなくなってしまうのです。これでは、まったくゲームに使えません。



しかし、次世代機 PS3 なら、その計算もなんとかリアルタイムでやれるのではと考えました。



まずは、普通にCPUだけでアンビエント隠蔽の計算をするテストプログラムをつくり、アルゴリズムの検証をおこないました。そして、予想どうり、十分な品質の画像が得られることが分かったので、次に、高速化に取り組んだわけです。当初は、この計算を RSX( PS3 の GPU) にやらせて高速化を試みたのですが、全然、計算速度が足りませんでした。ぎゃふん



そして、最後の砦、真打ち CELL の登場です!



CELL には SPU というベクトル演算なら、バリバリこなす CPU が7つもついています。そこに白羽の矢がたちました。これまで RSX 用に書いていたコードをイチから SPU で並列計算出来るように書き直して最適化を進めていきました。その結果、SPU を4個使用することで、毎秒30フレームを維持しながら、リアルタイムにアンビエント隠蔽の処理を行えるところまでこぎつけることができたのです。CELL ばんざい。SPU 最高!



ちなみにその後も、最適化はつづけていて、現在のバージョンではさらに処理が高速になっていっています。



実験っぽいテストプログラムはネット上にも多々ありますが、実際に、ここまで全面的にリアルタイムのアンビエント隠蔽の処理を導入したゲームは他に無いと思うので、これはちょっとした自慢なのです。単純に計算量だけを考えると、現状では PS3 以外では、ちょっと厳しいかもしれません。あ、でも先日、発表された NVIDIA CUDA なら全然、可能かもしれないですね。



ま、というわけで、まいにちいっしょのトロの質感は、CELL の SPU を4個も使って実現されている、次世代機ならではモノだという話しでした。まぁ、一見、地味に見えるまいにちいっしょですが、こういうこだわりもあるのです。



2007年2月2日金曜日

OpenSky 2.0



知人のメディアアーティスト、八谷和彦さんが、OpenSky 2.0 展覧会を現在やっています。その「予告編」的なムービーを今日、教えてもらったんですけれど、それがなかなかカッコイイので、紹介しておきます。

ちなみに、この OpenSky 2.0 の展覧会、開催期間は3月11日までと、まだまだ大丈夫です。なので、首都圏にお住まいの方は、ゼヒ!



いやー、しかしメイキングビデオって何でこんなにぐっとくるモノがあるんでしょうね。もちろん、中身の良さも十分あると思うんですが、なにかが完成していく過程というのは見ているだけでたのしくてわくわくします。



2007年1月30日火曜日

コスプレはじめました

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すでに公開されていますが、まいにちいっしょの1月のバージョンアップで新機能「コスプレ」が追加されました。



アイテムとしてのコスプレのアイデアはサービスインする以前からあったのですが、イロイロと検討をかさねて、ようやくリリースすることができました。当初は、コスプレを着て動き回るという仕様だけだったのですが、最終的には簡単なゲームをセットすることに決まったんですね。



これは、まいにちいっしょのコンテンツは受動的なコンテンツが中心なので、毎日遊んでみてもらうためには、すこしでもユーザが能動的に遊ぶことが出来るモノを追加した方が良いのではという検討を経て、現在の仕様におちついたんです。リリース後にこういった仕様変更ができるもの、ネット配信ならではといったところでしょうか。



ギリギリの仕様変更だったので期間的にちょっと厳しく、多少(すごく?)荒削りな感じもあるのですが、それなりに楽しめるモノになったんじゃないかと思っています。買ってもらった方に、喜んでもらえているといいのですケド。



ちなみに、コスプレゲームで社内的に評判が良いのは、「アフロ」のゲームでして、開発時にはハイスコア競争が白熱しました。私のハイスコアは62という微妙な感じでまだまだなんですけれど、スタッフには80超えのスコアを出す人もいたんですね。それで、すごいなーと思っていたら、SCE のデバッグチームには、102 !? という信じられないスコアをたたき出した人がいるらしく、上には上がいるものだと関心したものです。サスガ、ゲームプレイのプロですねー



現在はまた次回のバージョンアップに向けて、新しいコスプレ(もちろんゲーム付き)を作成中です。これもなかなか面白くなりそうなので、お楽しみに!



あ、ところで、写真は我が家で作った「井上鍋」です。トロステーションでも紹介する前に、さすがに試食しないとと思って、スタッフで作ってみたんです。



我が家のオリジナルとして、「厚揚げ」を追加で入れています。



ごちそうさまでした。



2007年1月19日金曜日

コラボレーション

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今日のトロ・ステーションで「リッジレーサー7」とのコラボレーションが発表されました。これまで SCE 内のタイトルでのコラボは経験があったのですが、そこを乗り越えてのコラボは初めてでチョット新鮮でした。



ネット上の反響もいまのところは、好意的に受け取ってもらえているようでなによりですね。頑張った甲斐があったというものです。



せっかくなので、今回のコラボの目玉(?)であるポスターについて、ちょとだけ。このポスター、紙っぽい感じを出すために、当初、雑誌の付録のように、十字の折り目をつけようかという案もあったのですが、さすがにやり過ぎなカンジがしたのでやめまして、微妙な凹凸をつけるというトコロにおちつきました。



その凹凸の実現方法として、ノーマルマップ(モデリングではなく、凹凸の情報もつテクスチャをポリゴンにマッピングすることで凹凸を表現する)という手法で、凹凸が実現されています。このノーマルマップという技術は、それほど新しい技術ではないのですが、リアルタイム処理で使えるようになったのは次世代機(PS3, 360 等)になってから。応用範囲が広く、機能的には、とても便利な代物なんですね。



実はこのノーマルマップ自体は、ポスターが初めてというわけではなく、すでにトロのお部屋のいろんな場所で使用されています。たとえば、お部屋の畳のなども、かなり細かく凹凸が付いているのが、わかるでしょうか?これもノーマルマップによって凹凸が実現されているモノのひとつです。



こういう細かい凹凸をモデリングしてしまうと、ポリゴン数がとんでもないことになるのですが、ノーマルマップを用いることで、メモリや処理時間を節約できるというわけなのですね。



んー、スバラシイ!興味がある人は、ネットで検索してみると、もっと詳しい解説が書いてあるページが見つかると思います。



あ、そうそう、ちなみに現在、次回のバージョンアップに向けた作業の最終段階でして、もうすこししたらイロイロと情報がでてくるとおもうので、おたのしみにー



2006年12月20日水曜日

バージョンアップ!

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トロ・ステーション内でも告知がありましたが、もうすぐ、まいにちいっしょのバージョンアップがあります。



この1ヶ月間、バージョンアップに向けた準備がかなり大変でした。そりゃもうブログの更新もちょうど1ヶ月とまってしまうくらいの勢いで(いいわけ)





ところで、今回のバージョンアップの9割程度は当初から予定していた内容なんですけれど、残り1割くらいは、サービスイン後に、ネットのいろんなブログや掲示板で出てきた意見を参考にして機能を考案しています。こういう風に、ユーザさんの意見をみながら、追加する機能を考えられるといのは、ライブ感覚で楽しいモノがありました。なんというか、「がんばりがいがある」というかんじでしょうか。今回は、1割程度なのですケド、この割合は今後もっと大きくなっていくだろうなとも想像しています。



それと、今回から課金サービスがスタートするのですが、そのシステムに関して心配しているユーザさんもいらっしゃるようですので、その件に関してすこしだけ。



まいにちいっしょの「無料部分」は無くなりません。すくなくとも、現在までのバージョンで提供している内容に関しては無料で続ける予定ですのでご安心ください。また、それだけではなく無料部分もまだまだ拡張していく予定です!



とはいえ、会社である以上、ちゃんと収益をあげて行かなくてはならないわけで、長期的にどうやって運営費をまかなっていくようにするか、どんな収益システムがまいにちいっしょには向いているのだろうかというのを、イロイロと検討していました。そして、いよいよ今回から、部分的にトライを始めるというカンジなのです。「トライ」といっているのは、今回はじめたやり方がずっと続くかどうかもまだ分からないからです。



と、いうのはたとえば今回導入するシステムがユーザの皆さんに受け入れられない場合、結局、収益は上がっていかないわけですし、魅力的で受け入れられるようなシステムに変えていかないといけない訳で。ウチとしても、できるだけ、うまくいくようなシステムにしようと考えてはいますが、ネットワークサービスはふたを開けて開始してみないと、想像できない箇所が多く計算しきれないんですよね。だから、ある程度かんがえたら、トライしてみるしかないというカンジなんです。



と、いうわけで、まいにちいっしょに合った、ユーザさんに喜んでもらえる様な収益の上げ方に関して、ウチでもよい方法がわかっていませんので、ユーザさんの動向をみさせていただきながら、調整や検討が必須だと思っています。そういうトコロは、現行のいろんなweb サービスと似ているかもしれませんね。ホント。





なんだか、課金の話ばっかりになってしまいましたが、もうすぐ公開なので、まずはダウンロードして、楽しんでもらえれば!と心から思っています。無料部分だけでも、結構遊べるはずですヨ



どうぞ、よろしくおねがいします!



追伸>
バージョンアップする前に、現在のバージョンで最後のニュースを見ておかないと、新バージョンでは見れなくなりますので気をつけてくださいまし。



2006年11月12日日曜日

サービスイン!

Rogo
本日から、ついに「まいにちいっしょ」がサービスインしました!



そう、このタイトルの場合、まさに「サービスイン」というカンジなんですよね。無料コンテンツなので「発売」じゃないし、これからもコンテンツ作成が続くので、ウチとしてもここからが本番という感じだし、そういう意味もふくむと、ホント「サービスイン」という言葉がしっくりくるわけです。んー、なんかネットゲームっぽいですな。



マスターアップで、バッチリ仕事がおわるコレまでの仕事とはずいぶん違い、遊んだ人の感想とか、反響をみながら作り続けていくことになるわけで、たくさん情報を集めながら、より面白くしていきたいトコロなのです。



例によって、「まいにちいっしょ」関係のトラックバックやコメント、お待ちしております!



あ、あと今週から、DoCoMo版の「トロのお話アプリ ムネきゅんなのニャ」も公開中ですので、こちらもよろしくお願いしますー












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2006年10月28日土曜日

まいにちいっしょ

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PS3 の発売日も近づいてきて、ついにプレスリリースもでました! まいにちいっしょ です。現在、ウチの全スタッフの総力をあげて最後の追いこみ中であります。



いや、もう、とてもとてもココにはかけないくらい凄いスケジュールでした...ってまだ終わってませんが。いろんな事が凄いスピードで進行中です。



それでも、つくづく幸せだなと思うのが、このタイトなスケジュールの中で素晴らしい仕事をしてくれる凄いスタッフに恵まれていると言うことと、そんなスタッフと一緒に自分も働けるということでしょうか。日々がとても忙しくてたまらないのですが、充実しているのは確かです。



さて、そんな日々ももう少しで終わり...って通常のゲームならそうなるんですが、今回のゲームはネットサービスで日々の配信やアップデートが待ちかまえているわけで、おわりというか、始まりという感じなんですよね。マスターアップしたら全部終わりというような、コレまでのゲームと大きく違うわけです。まぁ、今のような恐ろしいスケジュールにはならないと思いますが...



しかし、逆に言うと、リリース後にお客さんの反響を見ながらゲームを作り続けていける、改良していけると言うことであり、おもしろいチャレンジだといえます。ホント、Web サービスの様な感じです。そう言う意味では、いよいよウチの会社もネットビジネス風の形態へと、変化していく必要があるのかもしれません。微妙なコトバですが、Game 2.0 ってカンジでしょうか。



まぁ、組織の形態はともかく、頭の中は切り替える必要があって、すくなくともこれまで10年間、コンシューマの世界でやってきた分、思考が固くなっている気 がしますから、今度のタイトルでは新しいことに色々とチャレンジしていきたいと思います。このタイミングで、こういう仕事が出来るというチャンスがもらえたことが、ラッキーだと思いますし、そのラッキーをうまく活用して、面白いゲームを作らなくては罰が当たるというモノです。



ネットサービスやネットゲームに関しては、PC 業界に大きく後れを取っていますからね、まずは挑戦者として、追いつけ追い越せってカンジです。



最後になりましたけれど、PS3 を買われる予定の方、まいにちいっしょは無料サービスですので、是非、ダウンロードして遊んでみてくださいね。



さて、がんばってマスターアップです!



2006年10月15日日曜日

チープ革命 in ゲーム開発

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ウチの会社の中では、「デザイナーマシン」と呼ばれているマシンがもっともハイスペックなマシンの代名詞として扱われてきました。



デザイナーマシンというのは、その名の通り、グラフィク・デザイナさんが使用するマシンで、3D のモデリングやレンダリングを行うマシンであり、それらの作業を快適進めるためには、高いスペックが要求されてきたのです。ハイスペックなマシンは当然、その分、高価だったんですね。



たとえば、一番最初、PS1 の開発用として、導入したのマシンは、今は無き DEC の1台200万円以上もするような、とんでもない価格のマシンでした。CPU は、PentiumPro の Dual 構成という豪華さ。



その次、PS2 の初期開発用として、導入したマシンは、DELL 製の PentiumIII 600 MHz Dual 構成のマシンです。このマシンの価格が、68万円。当時、話題の Rambus を採用した最先端マシンだったんですけれど、前回のマシンの約1/3というリーズナブルさでした。初めての DELL マシンの導入だったんですけれど、安いなーという印象がありました。(ただし9台購入して、3台初期不良でしたけど)



で、その後、PS2 後期 〜 PSP までの開発に導入されたマシンは、DELL の Pentium4 2.4GHz のマシンです。このマシンから、CPU は Dual 構成でなくなり、グラフィックボード以外は、普通のマシンになりました。それでも、3D 専用の高価なグラフィックボードを導入したので、36万円くらいでした。



いよいよつぎは、PS3 用の開発を行っている現行機なのですが、DELL の Core2Duo 2.2GHz のマシンに最近変更しました。このマシンの価格は約18万円で、前回のマシンのさらに半額になりました。CPU の動作周波数が、前回のマシンと比べて、低下しているのが、世の中の流れを特徴づけているようなかんじですね。あと、価格低下の原動力になったのは、グラフィックボードを一般向けのグラフィックボードに変更したことが特に影響しています。具体的に言うと GeForce 7900GS で、このグラフィックボード、一般向けのグラフィックボードというだけでなく、特にハイスペックなモノでもなくて、ミドルレンジの普通の商品なんですよ。しかし、PS3 の開発では、それで十分ということがわかったんですね。



価格とスペックについてまとめると、下記のような感じになります。



  • PS1 時代
    200万円 DEC PentiumPro 200MHz Dual, RAM 256M


  • PS2(初期)時代
    68万円 DELL PentiumIII 600MHz Dual, RAM 512M


  • PS2(後期)〜 PSP 時代
    36万円 DELL Pentium4 2.4GHz, RAM 2G


  • PS3 (現在)
    18万円 DELL Core2Duo 2.2GHz, RAM 2G


いやー、この価格の安くなり具合には、スゴイものを感じますし、「チープ革命」ってコトバも実感できるというモノです。さらに補足しておくと、現在のマシンは、これでも会社用ということで、十分な保証(4年間翌日出張修理)と、MicrosoftOffice のプリンインストール付きなんですよ。これらがなければ、あと3〜4万円くらい、下がると思います。うーむ。



実際、この10年で、マシンの値段は10分の1以下になっているんですね。安くなったとは思っていましたが、まとめてみて、あらためて痛感しました。



2006年10月11日水曜日

XML と YAML

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現在のプロジェクトで必要になったので、XML を調べることに。これまで、XML はRSS などで利用するだけだったので、実際に理解して、それを作成するプログラムを書くのは初めてです。



で、ちょっと調査し始めて痛烈に感じたのは、「XML めんどくさー!」の一言。なんつーか、軽く作って、軽く使いたいだけなのに、理解しておかなくてはいけないことが多いコト、多いこと。しかもめんどくさいだけで、作成に関してなにか技術的ハードルが有るわけではないので、モチベーションも今ひとつ上がらないまま、Ruby スクリプトを書き終えましたヨ。ふぅ。



ところで今回 XML を調査するその過程で、YAML というフォーマットを知ったんですよ。これは、XML の逆を行くようなフォーマットで汎用性は低いけれど、シンプルで理解しやすいというモノなんですよね。しかも、フォーマットのレベルで、配列やハッシュ、そして参照などが定義されているので、使う方が考えなきゃいけないことが少ない。



ちなみに、自分が好きな Ruby に対応するライブラリが整備されていることもポイント高いかも。ネット上に良い記事も充実してるし。



で、考えたのは、このフォーマットってゲームのセーブデータやデータテーブルに持ってこいなのではないかということです。これまで、ゲームのセーブデータやテーブルって言うと、バイナリが大前提だったとおもうのですが(すくなくともコンシューマでは)、バイナリでなにが困るかというと、ちょっとデータ構造がかわるとすぐにアクセスできなくなってしまうコトです。



たとえば、セーブしなきゃいけない情報が追加されると、もう、古いデータが使えなくなりやすい(というか、大抵、つかえない)のですね。バイナリの場合。



これは CD-ROM などで配布するゲームでは良かったのかもしれませんが、ネットワークゲームのように、随時、バージョンアップされていくようなゲームでは、かなりまずい事態を引き起こしかねません。



ある日、ゲームにパッチを当てたら、セーブデータが使えなくなったと言うことは許されないわけですし。で、その為に、セーブデータをコンバートをするようなプログラムを制作側が提供しなくてはいけなくなったりとか、いろんな手間、不都合が考えられるわけです。



しかし、たとえば、シンプルだけれど、柔軟性が高い YAML の様な形式でセーブデータを保存しておければ、そんなにコストをかけずに新しい情報が増えても柔軟に対応していけるんじゃないかと思ったわけです。



もちろん、テキストのままだと、簡単に改造されてしまうので、なんらかの暗号化は必要だと思いますけれどね。



PS3 の様にゲーム機のスペックが相当なレベルまで上がってしまっている昨今では、ゲームのデータにも多少の冗長性を持たせたところで、YAML のパースなんて、一瞬でおわるだろうし、ほとんど困らないと思いますから、こういった点もこれまでと変わっていくところなのかもなーとか、適当に考えたりしたのでした。



というか、パソコンの世界では、当たり前のことなのかもしれないですけれどねー



2006年10月7日土曜日

Wiki はじめました

P1010257すっごいいまさら感があるのですが、
最近、社内のサーバに Wiki を導入し、ゲームの仕様や制作上のおぼえがきなどを Wiki ベースで構築していくようにしました。



導入したのは PukiWiki という PHP ベースの Wiki です。



以前から Wiki の有用性は認識していたんですが、実際に使ってみると、ホントにいいですね!んー、もっと早く導入していればよかった!



実際に使ってみて、特に Wiki がゲームの仕様書作成にマッチしていると感じたのは、ゲーム制作って、作っている最中に仕様をバンバン変更したり、また仕様を決めながら作っていくことが多いんですよ。だから、コツコツと仕様をまとめていけて、その都度、修正をかけていける Wiki は最高にマッチしていた訳なんです。しかも必要になるのは、ブラウザのみなので、スタッフの全員が簡単に最新情報にアクセスできて、編集もできるという、この素晴らしさ。



あと、これは PukiWiki が素晴らしいのかもしれないのですが、動作がすごく軽いのがいいですね。実はこの PukiWiki にいたるまで、いろんな CMS 系のソフトを試したのですが、どれも結構重くて、ちょっと導入に踏み切れずにいたのでした。



それらの最新の CMS に比べると PukiWiki はずいぶんとシンプルなんですが、それを補ってあまりある、軽さと汎用性の高さは最高です。



もし、ゲームの仕様書作成になにかいいツールはないのかなーとか、考えている方がいるなら間違いなくオススメですヨ(いまさら言われんでも...とか思われているかもしれませんが)。あ、あと導入に際して、参考にした本を紹介しておきます。Wiki の情報は Web 中に溢れているのですが、いろんな場所に情報が拡散しているんですよね。そんな中でこの本は実用的な情報がよくまとまっていたので、短い時間で運用に踏み切れました。オススメです。











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2006年9月29日金曜日

MISSION IMPOSSIBLE

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色々と立て込んでいて、このブログの更新を1ヶ月も停止してしまいました。うーん、イカンイカン。



まぁ、そんなこんなで忙しかったこの1ヶ月の間、ウチの会社ではホントにいろんな変化があり、おかげでさらに信じられないくらい忙しくなりましたが、それだけチャンスと期待をもらっていると言うことで、これはこれで良いことだと思っています。がんばって邁進していくつもりではあるのですが、サスガに MISSION IMPOSSIBLE なカンジのするプロジェクトなのです。イヤ、まじで。しかし、でも、こういう逆境こそやる気が出てきている今日この頃のなのでした。やるぜー



ところで、TGS では PS3 の展示が華やかに行われていたようですが、ウチは DoCoMo と au のブースで「トロのお話しアプリ」の展示を行わせていただきました。生トロのイベントもあって、なかなかにぎわっていたようで、何よりです。



あと、もうひとつ、どこでもいっしょの来年のカレンダーが発売になっています!コチラもどうぞよろしくお願いします〜










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2006年8月25日金曜日

コンピュータへの帰還

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もう、1週間ほど前になりますが、Microsoft からとても興味深い発表が行われました。



これは、XBOX360 と WindowsXP の両方で動作するゲーム制作環境“XNA Game Studio Express” を無料配布するという記事です。



家庭用ゲーム機の開発環境といえば、法人向けの非常に高価なモノが中心なのですが、それを、なんと無料配布するという太っ腹。しかも、このXNA Game Studio Express で作成したゲームを配布するための Web サイトまで作成するとのことです。これをうけて、「ゲーム版YouTubeを開設」と表現しているサイトもありました。



ただ、この開発環境は、現在販売されているゲームを作成している開発環境とは異なり、Microsoft が Windows で進めている .NET 環境をベースにしたモノなんですよね。具体的にいうと、CPU のネイティブコードが作成できる訳ではなくて、Windows とXBOX360 に実装される .NET 用 VM で動作するようなバーチャルコードを生成するための開発環境のようです。もちろん、ゲーム用に様々なAPI は追加されるでしょうけど。



コレによって、実行速度面では、市販のゲームと比べると劣るのは間違いありませんが、逆に開発の容易さはぐっと上がるでしょう。また、XBOX360 だけでなく、Windows でも動作するというのは大きな魅力です。それに、この開発環境で Microsoft がターゲットにしているのは、一般的にカジュアルゲームと呼ばれるような「手軽に遊べるゲーム」であるとおもわれるため、その目的にもとても、マッチした選択肢だと思われます。



さらに、興味深いのは、この環境で作成したゲームを個人や企業が気軽に販売できるようにもすると言っている点です。これは、現在の次世代機でのゲーム開発は非常にコストがかかってしまうため、大作指向、シリーズ指向に陥りがちで、昔のようなアイデア勝負的なタイトルが出にくいという現状を、打破する一つの回答だとも思えます。非常に低コストで作成し、それを安価に販売できる可能性が広がるからです。インターネットがここまで普及し、音楽や映像がダウンロードで買えるようになっている現代を鑑みるならば、むしろ、遅すぎたと思えるくらいですよね。



それはさておき、自分にとって、なんといっても嬉しいのは、ゲーム機の開発環境が広く公開されたということです。これまでも似たような試みはありましたが、それらは非常にクローズドなモノでした。それとくらべると雲泥の差がある気がします。



ゲームプログラミングって、これからプログラムを覚えようかなって人たちの興味を引きやすい分野だと思うのです。だから、かつて、マイコンが登場した時の、BASIC がそうだった様に、このような試みによって、現代のプログラムのすそのが広がると素晴らしいなと思います。そして、新しい才能や感性をもっている人たちがゲーム制作に参加して、びっくりするようなアイデアのゲームが誕生してくれるともっとイイなとおもいます。当時、 BASIC の主流だった Microsoft BASIC を作っていた Microsoft がこういう流れを作り出そうとしているのも、偶然ではないんでしょう。



話は変わりますが、PS3 に採用される Blu-ray Disc の規格では、Blu-ray Java が搭載されるコトになっているハズなんですヨ。ということは、 Java の VM が載るんだし PS3 は似たようなことを Java でやってくれると、とても嬉しいんですけど。



というか、案外、あり得る話だと思ったりして。










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2006年8月18日金曜日

号外授業のヒミツ

P1020097先日、レッツ学校の号外授業で「レッツ編集長!」が公開されました。



この号外授業が、これまでと異なるのは、PSP 以外のパソコンなどからもダウンロードできるようになっている点です。これまでは、PSP でネット接続を行わなくてはダメでしたから、無線LAN の環境はないけれど、パソコンはネットにつながっているという人でも、ダウンロードして、号外授業を遊べるというわけですね。



ただ、パソコンでダウンロードした後に、レッツ学校のセーブデータが保存されているメモステに、ダウンロード授業のファイルをコピーするという手順が必要になります。



で、ここまではべつにヒミツでも何でもないのですが、これまでのダウンロード授業も同様に、該当ファイルをパソコンなどをつかってコピーしても、遊ぶことができるようになっています。



ですから、号外授業を遊びたいけれど、無線LAN の接続環境がなくてあきらめていた人は、すでにダウンロードしている知り合いがいれば、なんらかの手段でファイル(拡張子が DLD というファイルがソレです)をコピーさせてもらえば、遊べるようになるんですヨ。直接、コピーさせてもらっても大丈夫だし、メール等でファイルでおくってもらっても、良いわけです。



その後、ちゃお授業のページで指定してあるメモステのフォルダにおいてもらえれば、OK です!



ダウンロード授業も、毎回がんばって作っていますから、できれば多くの人に遊んで欲しいわけで、もし、この方法で遊べるようになる人が増えるといいなとか、おもっています。



 











―どこでもいっしょ―レッツ学校


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2006年8月10日木曜日

ファミスタも!

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前回のアーティクルで、ゴルフゲームの話をしたと思えば、こんどは「ファミスタ」が PC のオンラインゲームになって、デビューですか!<記事



こんなカンジで PC 上で本格的なゲームが手軽に、しかもネット対応で遊べるようになっていくような流れは、もう止まらないんでしょうね。そうなると、ゲームコンソールはもっともっと PC にない魅力を強化していかないと、ずるずると PC にお客を取られていくことになるのは、間違いないでしょう。



現状でも、ネットの活用やデータハンドリングの容易さに関しては PC はスゴク便利で、ゲームコンソールはまったく太刀打ちできない状況です。なので、そのPC が得意とするネット関連での便利さ、敷居の低さで勝負していては追いつくことは非常に難しいと思われます。だとすると、ゲームコンソールとしては、ネット以外の部分での魅力を強化していかなくてはいけない状況なのではとか、考えたり。



その「魅力」に関して、適当に考えてみると...



  1. 本体価格
    現在は PC と競合しないくらい低価格です。ただし PC の価格もみるみる低価格になってきているので、以前ほどのインパクトはないかも。さらに、ソフト価格に関しては、PC が安くなっているのが、現状ですね。


  2. 携帯性
    PC は気軽に持ち運べないので、気軽に持ち運んで暇つぶしに使えるようなゲーム機や、携帯アプリとか。これもPC が真似しづらいトコロ。


  3. 安全性
    ほとんど野放しのPC と違い、レーティングや製品化までのチェック機構が整備されているというコト。小さい子供をもっている親などには重要なポイントかも。


  4. New Experience
    PC では見たこともないようなグラフィックや、新しいインターフェイスなど、PC が簡単においつけない分野。また、追いつこうとするとコスト面が障害になるとか。


と、書いてみて思ったのですが、現在、大ヒット中の NintendoDS は1〜4まで、全部満たしているんですな。改めて感心しました。



あと、多くの人がご存じな様に、XBOX360 や、PS3 は、4の "NewExperience" に関して、グラフィック性能でそれをユーザに与えようとして、1を犠牲にした格好になっているわけです。一方、Wii はそれを、新コントローラという選択肢を取ったことで、1を犠牲にせずにすんだ格好になっています。



PS3 と Wii はこれから発売されるわけで、この対照的な選択をした2機種のどちらがユーザに多く評価されるのかというのは、とても興味深いのです。



もっとも、ゲームソフトを作るウチのような会社としては、どのゲームが勝つか負けるかというよりも、トータルでみて、ゲーム人口が増加してくれる方が嬉しいんですけどね。



2006年8月3日木曜日

「ゴルフだいすき!」発表っすか

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ウチの会社とはまったく関係ないのですけれど、昨日(8月1日)に、「ゴルフだいすき!」というPC用オンラインゲームの発表が行われました。



これは、ソフトバンクが「Gプラネット構想」っていうゲームポータルの発表と同時に、そのコアとなるゲームとして、「ゴルフだいすき!」を発表した発表会だったようです。



と、これだけ書くと別に普通のニュースなんですけれど、このニュースはコレまでのゲームとは意味合いがちょっと違うカンジ。



なんといっても、このゴルフだいすき!は、制作があのキャメロットですよ、高橋兄弟なんですよ。マジすか。



キャメロットを知らない人のために、記事から引用をしておくと、

キャメロットといえば、ソニー・コンピュータ・エンターテインメントの初代「みんなのゴルフ」を皮切りに、任天堂の「マリオゴルフ」シリーズや「マリオテニス」シリーズなど、日本のスポーツゲームの基本デザイン方向性を決定づけたメーカーとして知られる。

しかも記事の中には、つづいて高橋社長の


「今後は『Gプラネット構想』と『ゴルフだいすき!』、Gプラネット上のさまざまな遊びを提供していくことに専念する」



なんてコメントもあったりして、本気っぷりがうかがえるというもの。



こういうコンシューマでブイブイいわせたメーカーが、PC用にゲームを本腰を入れて展開していく、しかも低価格で。っていうような展開は増えていくんじゃないかなぁ。



そういう意味でもこの「ゴルフだいすき!」がどのくらいのヒットになるのかというのは、興味があるし、ウチとしても注目していきたいトコロですね。